[OCI]Oracle Enterprise ManagerとOracle Management Cloudを利用したExadata Cloud Serviceのベストプラクティス (2019/07/19)

Oracle Enterprise ManagerとOracle Management Cloudを利用したExadata Cloud Serviceのベストプラクティス (2019/07/19)

https://blogs.oracle.com/oem/exadata-cloud-service-best-practices-using-oracle-enterprise-manager-and-oracle-management-cloud
投稿者:Dan Koloski | Vice President

Oracle Enterprise ManagerとOracle Management Cloudを利用したExadataクラウドサービスのベストプラクティス

お客様は、Oracle Exadata Cloudに対してOracleのEnterpriseおよびCloud Manageability製品
(具体的にはOracle Enterprise Manager(EM)およびOracle Management Cloud(OMC))を
使用する際のベストプラクティスについて混乱することがよくあります。
このブログ記事では、この混乱を解消しようと考えています。

この(短い)ブログ記事は、「Oracle Enterprise Manager for Exadata Cloud. 実装、管理、および監視のベストプラクティス」です。

まず、オンプレミスのExadata Database Machineとは異なり、Exadata Cloudはサービスへのサブスクリプションであり、
ハードウェアやソフトウェアの購入ではないこと、そしてExadata Cloudサービスの定義には、
顧客による物理的なハードウェアへのアクセスやExadata Storage Serverの管理は含まれていないことを覚えておくことが重要です。
これは、実際のExadataが顧客のデータセンターに配備されているか、Oracle Cloudに配備されているかにかかわらず、同じことが言えます。

以下は、Exadata Cloudのシナリオにおいて、誰がどのコンポーネントを担当しているかを簡単に区別したものです。

図1. Oracle Exadata Cloud Servicesのスタック図で、レイヤー別に顧客とオラクルの責任を示しています。

Cloud Service Stack Layer 
Available Customer Toolsets 
Available Customer Toolsets 
Exadata Cloud@Customer (ExaCC)
Exadata Cloud Service (ExaCS)
DomU
EM and OMC
EM and OMC
Database Grid Infrastructure
EM
EM
Databases
EM and OMC
EM and OMC
Dom0
N/A
N/A
Exadata Storage Server
N/A
N/A

図2. Oracle Enterprise ManagerとOracle Management Cloudの各種Oracle Exadata Cloud Servicesスタックレイヤーへの適用性

ExaCCおよびExaCSに対するOracle Enterprise ManagerおよびOracle Management Cloudの使用


オラクルのお客様は、主に以下の例のようなデータベース固有の活動のためにOracle Enterprise Managerおよび/またはOracle Management Cloudを使用します。

  • データベースと関連コンポーネント(クラスタ、ASM、リスナー)の発見
  • ASMストレージスペースの監視と管理
  • インメモリ処理の管理
  • データベースジョブのスケジューリング
  • データベースリソース管理
  • データベース機能の利用
  • スキーマ管理
  • SSHアクセスを超えたデータベースのセキュリティ管理
  • データベースのパフォーマンス監視(ASHとAWRを使用)

これらのアクティビティには、主に以下のようにアクセスします。

  • Oracle Enterprise ManagerのDatabaseターゲットページ(Performance Hub、 Compliance Management、BI Reportsなど)。
  • Oracle Management Cloud Infrastructure MonitoringのDatabaseエンティティ・ページ
  • Oracle Management Cloud IT Analyticsのデータベースに特化した「アプリ」
    (データベース・パフォーマンス・アナリティクス、データベース・リソース・アナリティクス、SQLアナリティクスなど)を紹介しています。

Oracle Enterprise Managerは、ExaCCおよびExaCSのCompute Node VM Hostターゲット上にデプロイされたエージェントから
データベース、データベースインスタンス、およびグリッドインフラストラクチャを検出することができますが、
基礎となるExadataスタックの完全な詳細は顧客には公開されていません。

以下に、Oracle Enterprise Managerで表されるExadata Cloud上のクラスタおよびクラスタデータベースターゲットの2つの例を示します。

Exadata Cloud クラスタ ターゲット


図3. Enterprise ManagerでのExadata Cloud Clusterターゲットの例


図4. Enterprise ManagerでのExadata Cloud Databaseターゲットの例

同様に、Oracle Management Cloudでは、IT Analyticsの詳細なExadataダッシュボードは、Exadata Cloudターゲットに対しては表示されませんが、
監視対象のデータベース(OMC Infrastructure Monitoringではエンティティとして利用可能)は、
Database Performance Analytics、Database Resource Analyics、SQL Analyticsなどのフリート全体の分析で利用できます。
これらのビューでは、Exadata Cloud データベースは従来のオンプレミスの Cluster/RAC データベースと同じように見えます。

以下は、OMC IT AnalyticsでExaCCデータベースがどのように表現されているかの例です。


図6. ExaCCデータベースを含むOracle Management Cloudデータベースのパフォーマンス分析例 ExaCCデータベースを含むOracle Management Cloud Database Performance Analyticsの例


図7. ExaCCデータベースを含むOracle Management Cloudデータベースリソースアナリティクスの例 ExaCCデータベースを含むOracle Management Cloud Database Resource Analyticsの例




図8.と図9. ExaCCデータベースを含むOracle Management Cloud SQL Analyticsの例

ExaCC/ExaCS データベースのライフサイクル管理


Oracle Cloud Automationがデータベースの作成や削除などの構成変更を認識するためには、Oracle Cloud Automationが変更を行う必要があります。
つまり、Oracle Enterprise Manager for Exadata Cloudを使用する際の構成のベストプラクティスは、
Oracle Cloud Automationを使用してプラットフォーム管理タスクを実行し、Oracle Enterprise Managerを使用してデータベース内の管理タスクを実行することです。
Oracle Cloud AutomationのAPIを介して実行すべきタスクの例としては、以下のようなものがあります。

  • ASMディスクグループ作成
  • データベースノードの停止、起動、または再起動
  • SSHアクセスの管理
  • データベースの作成と削除
  • Exadata IORMの制御と監視
  • データベースのバックアップと復元
  • データベースのパッチング
  • データベースのスナップショットの作成、削除、表示

Oracle Enterprise ManagerとOracle Management CloudをExaCC/ExaCSターゲットに接続


お客様は、DomUサーバーにエージェントをインストールすることで、EMおよび/またはOMCを活用することができます。
実際のインストール方法は、お客様の管理環境とExadata Cloud環境との間の接続性によって異なります。
標準的なEMエージェントは、Oracle Management Server(OMS)とExadata Cloud ComputeノードVMの間でネットワーク・アクセスがオープンな場合に使用されます。
このユースケースは、ネットワークが顧客のオンプレミス・データ・センター内で保護されているか、
または顧客のデータ・センターとOracle Public Cloudとの間のVPNによって保護されている場合に典型的です。
オンプレミスのEMがVPNなしでExadata Cloud Serviceを管理するユースケースでは、
すべての通信はOMSサーバー間のSSH接続によって保護されており、
このユースケースでは、Exadata Cloud Compute Node VMにHybrid Cloud Agentをインストールする必要があります。
Oracle Management Cloud Agentは、Oracle Management Cloudゲートウェイを介してパブリック・インターネットを介してOMCサービスと通信するため、
接続性に関係なく、各DomUにも同じ方法でインストールされます。

監視および管理機能は、どちらの展開モデルでも同じです。

まとめ:ExaCC/CSに対するOracle Enterprise ManagerとOracle Management Cloudの活用


要約すると、顧客とOracle for Exadata Cloudの間で役割と責任が分離されているため、サービス固有の監視と管理のベストプラクティスが必要になります。
一般的に、データベース内のコンポーネント自体の監視および管理は、Oracle Enterprise Managerおよび/またはOracle Management Cloudを使用して顧客が実行できますが、
データベースのライフサイクル運用およびExadata IORMの構成と監視はOracle Cloud Automation APIを使用して実行する必要があり、
その他のすべて(Exadata Cloudインフラストラクチャの監視およびライフサイクル管理)はオラクルの責任となります。
以上のことから、Oracle Enterprise ManagerとOracle Management Cloudは、お客様のExadata Cloudエステートに大幅な効率性を追加することができます。
アカウント・チームやクラウド・サポート・マネージャと協力して、オラクルのEnterpriseおよびCloud Manageability機能を最も効果的に活用し、Exadata Cloudをお楽しみください。

その他のリソース
Oracle Exadataソリューション概要のダウンロード

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